3年間いじめに耐えた看護師の体験談
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30代女性からの投稿
混合病棟3年(整形外科、泌尿器、内分泌、血液内科、緩和ケアの5科)、産科2年、内科2年
私は新人時代、先輩からのいじめに苦しみました。
何をやってもいじめ、逃げることもできず、絶望の中で悩むことすら苦痛になったこともあります。
それでも看護師として7年間働き、結婚して子供もでき、今はクリニック勤めをしています。
いじめは本当に悲しく辛い出来事でした。
トラウマなのか、未だに夢で見ることもあります。
でもいじめから解放される方法は必ずあります。
そんな私の経験を、同じ悩みで苦しむ方にお伝えできれば幸いです。
辛かった新人時代
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看護学校を卒業後、私は総合病院に入職した。
オリエンテーションに始まり、研修の毎日。
意外と楽しかった。
同期と仲良くなった。
1ヵ月ほどで病棟に配属された。
途端に忙しくなった。
それでも歯を食いしばってついていこうと思った。
苦しい中でも働いている充実感があった。
ある日の午前。
点滴間違いに気が付いた。
すぐに師長へ報告した。
大事にはならなかった。
でもそれが始まりだった。
点滴ミスは先輩のミスだった。
周りが急に冷たくなった。
避けられている感じだった。
お昼は一人で食べるようになった。
雑談にも入れなくなった。
ペアになるとため息をつかれるようになった。
あまりにも急すぎて、訳が分からなかった。
同期が励ましてくれるのが救いだった。
新人研修の内容が変わった。
私だけ学生向けの別メニューをやることになった。
夜勤に入るのも私だけ遅かった。
毎日のように怒られるようになった。
半年時点の人事評価は最低だった。
みじめだった。
同期との関係もぎくしゃくしだした。
仕事を頑張った。
朝早くから、夜遅くまで頑張った。
休日は図書館に行ってかかさずに勉強した。
頑張れば必ず報われると思った。
でもいじめは酷くなった。
フォローは一切なくなった。
師長も見てくれなくなった。
ナースステーションの全員から人間扱いされなくなった。
怖くて心細かった。
先輩達との関係をやり直そうと思った。
頑張って話しかけるようにした。
笑顔もたやさないようにした。
相変わらず無視された。
それでも話しかけるようにした。
2年目になり例の先輩が主任になった。
先輩がシフトを作るようになった。
夜勤が増えた。
休みは月に9日間あったのに、私だけ8日間になった。
その休日は決まって委員会の活動日にされた。
入ってきた新人は、最初の1日しか喋ってくれなかった。
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心が折れた。
でも3年は続けようと思った。
今の技術力で辞めても次で苦労する。
負けたくない。
母親との約束。
逃げる訳にはいかない。
でもどうしていいのか分からなかった。
病室だけが心休まる場所だった。
中でも、50代の女性患者さんと仲が良かった。
抗がん剤治療中なのにとても強く、優しい人だった。
元看護師でもあり、色々と教えてもらった。
看護のことも、人生のことも。
沢山話してくれた。
孤独な病棟において、普通に話してくれる数少ない人だった。
でも彼女の衰えは日々進んだ。
目に見えるスピードで衰えていくようになった。
危険な状態になった。
「奇麗な花ほど咲く場所を選ぶ」
「あなたもそういった場所を見つけなさい」
そう言ってくれた2日後に彼女は亡くなった。
私は患者さんの前では、自分の置かれた状況を決して見せないようにしていた。
愚痴を言ったこともない。
それでも唯一、私を感じてくれていた。
人知れず泣いた。
私は退職届を出した。
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主任は話も聞いてくれなかった。
師長は「あと1年待て」の一点張りだった。
周りからの圧力も感じるようになった。
辞められなかった。
心の支えだった患者さんの話を思い出した。
転職サイトのエージェントに相談してみた。
退職する方法をレクチャーしてくれた。
一番効果のありそうな方法を試してみた。
部長に事情を話し、人事権のある総務部にもそれを伝えた。
翌日、その話を聞きつけた主任が激怒した。
いつも冷静にあざ笑っていたあの主任が、初めて激怒した。
主任には転属処分が言い渡された。
私は規定通りの2ヵ月後に退職できることになった。
でも周りからの冷遇は最後まで変わらなかった。
最終日。
同期が「本当にごめん」と言ってくれた。
立場は違えど、苦しんでいたんだと思う。
こうして私へのいじめは終わった。
いじめの原因
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いじめは生物の本能である。
自分を守るために、他人を攻撃する。
攻撃の的を作って一致団結し、自分が攻撃されないようにしている。
どんなに頑張ってもこの原理を変えることはできない。
それゆえに、いじめから逃れる方法は2つしかない。
いじめる側に回るか、そこから離れるか。
いじめる側に回るのもありだと思う。
世界中で、大なり小なりそうしたことが氾濫している。
いじめていた先輩や、それに従った同期も、自分を守るための合理的な行動だったのだと思う。
いじめる側に回るかどうかは、当人のモラルによる。
私がいじめる側に回ることは絶対にない。
あの患者さんのように最後まで強く生きたいと思う。
だからこそ職場を離れることにした。
もちろんいじめを避けるには、他にも方法はある。
誰とでも仲良くし。
先輩方にかわいがられ。
雰囲気になじめるよう努力する。
簡単なことかもしれない。
でも私には難しかった。
それを埋めようと、頑張りすぎていた。
人は目立つものをよく思わない。
自分より優秀なものを妬む。
異質な存在を排除しようとする。
自分の存在を脅かすから。
私のような人間は、イジメの標的にならなよう、ひっそりと生きるべきだった。
しかしいくら注意してもいじめは起こる。
小さなきっかけでその対象になることもある。
いじめはいつも理不尽である。
もし運悪くいじめられ、それがこの先も続くのであれば、その場所を離れた方がいい。
危険回避は生物の本能でもある。
私は3年間もいじめに耐え続けた。
でも今になってはこれが間違いだったと思う。
私は3年間ほぼ独学だったため、看護技術に大きな遅れが出てしまった。
貴重な時間をムダにしてしまった。
なぜもっと早くに行動しなかったのか?
なぜあの職場にこだわったのか?
後悔しかない。
仕事は看護師ならどこにでも沢山あったのに。
転職エージェントという選択
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私は転職エージェントにあまりよい印象を持っていなかった。
お金で人を売る、無理やり転職させられる、急かされる、といった印象があったから。
でも利用してみてその印象はガラッと変わった。
紹介される求人は、ハローワークよりも明らかに良い。
転職に関するアドバイスも豊富だった。
問題点があれば客観的に指摘してくれた。
転職を急かされる雰囲気も全くなかった。
もちろん彼女らにとってはそれが商売だ。
多くを求めてはいけない。
有益な情報をもらっても、的確なアドバイスをもらっても、事細かな段取りをしてもらっても、最終的に決断するのは自分だということを忘れてはいけない。
全ては自分の責任なのである。
それを心得ておけば、非常に頼りになる人達である。
彼女らはプロだからこそベストを尽くしてくれる。
条件にマッチする求人探し、条件交渉、病院の評判調査、病院見学、その他多種多様なアドバイス。
味方がいる安心感は、冷静な判断にもつながる。
私はこれまでに何度か転職している。
いじめられたのは最初だけで、あとは生活の変化に伴うものだ。
そのたびにいつものエージェントにお世話になっている。
人生を変えるには
人生のターニングポイントは出会いだと思う。私は患者さんに出会い、いじめから解放された。
エージェントに出会い、より良い職場を選べた。
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(私がお世話になってた大手転職サイトの山下さん)
今の生活には満足している。
この幸せが作れたのは、こうした人達との出会いがあったからだと思う。
いじめていた先輩やその周辺の方達を恨む気持ちはない。
もちろん当時は苦しみもした。
でも今となっては、過去の思い出になりつつある。
「人間関係が辛い…」
「どうしていいのか分からない…」
そんな時、誰かに出会ってみてほしい。
人生は必ず変わるから。
追記(メッセージへの返信)
意外にもこの記事に多くの反響をいただいた。「勇気をもらえた」
「いじめの苦しみが終わった」
というメッセージを見たときは飛び上がるほど嬉しかった。
「どこの転職サイトですか?」
これは大手の「看護roo!」というサイト。
20代〜30代の看護師に力を入れているらしく、若手なら相談だけでも大歓迎される。
参考:「看護roo!」の公式サイトへ →
いじめはいつか必ず終わる。
まずは行動してみてほしい。
あなたにも平和な日常が戻ってくることを願っております。